食品をおいしい状態で提供するには、温度管理が欠かせません。高温にさらされて食べられなくなってしまうようなことがあると、廃棄が増えて食品ロスなどの問題になります。適温で保管し、輸送し、陳列できれば顧客の手元までは適切な状態で届けられます。食品の温度管理には一般的にいくつかの範囲に分けることができます。
例えば常温は、特に管理が不要なことを意味しています。中温は15度から18度の範囲で保管されるもので、パンや野菜などが該当します。10度以下の管理は冷蔵と呼ばれる範囲で牛乳などの乳製品や豆腐などが含まれます。チルドは0度から5度で管理される肉や魚の保管に適した温度帯です。
それよりも低い温度となると冷蔵で冷凍食品やアイスなどを保管します。このように温度管理の範囲が分かれば、保管場所や輸送手段の選定などが楽になります。温度条件がわからなくてもそれぞれの分類で選べば良くなります。相手に伝えるときもそれらの分類を示せば、共通の認識を得ることができます。
パッケージに記載しておけば、いちいち説明しなくてもわかってもらえるはずです。このように明確な温度範囲を示せなくても、必要な管理方法を伝えることはできます。商品の開発時もどの範囲で管理するようにするかを視野に入れて考えるべきです。最も安価なのは常温管理ですが、それ以外も中温、冷蔵、チルドから冷蔵と段々とコストが高くなっていきます。
2つの範囲にまたがるようなケースも考えられます。